ネイティブ講師 or 日本人バイリンガル講師?

まず一言で言いますと、上級者(TOEIC860点以上)を除けば

「雰囲気を味わいたいのならネイティブ(あるいは外国人)講師」

「本気で英語力を伸ばしたいのなら、日本人バイリンガル講師」と結論付けることができます。

 

その証拠に、TOEIC講座など、本気で英語力アップに取り組まなければならない、資格試験対策講座は、ほとんどが日本人講師によって行われています。

 

確かにネイティブ講師の場合、「ネイティブに教わっている」という満足感はありますが、この雰囲気に酔い、満足し、肝心の英語力があまり伸びていないことに気が付かなく、TOEICなどを受けてみて、そのスコアに愕然とする方が少なくありません。

 

カフェでネイティブが英会話レッスンを行っているところを目撃した事のある方もいらっしゃると思いますが、ネイティブが授業を行うと、それがどんなコースであっても、十分に話す機会は与えられなく、受講生はリスニング主体になりがちです

 

先日、ネイティブの代講でディスカッションのクラスを行った際も、先週はどのようなことをディスカッションしたのかと聞いたところ「いつもたいていリスニングで、先週もその先生の出身のイギリスの話を聞いただけ」との答えが返ってきました。受講生がほとんど話せないレベルならともかく、800点レベルのディスカッション・クラスでもこの有様です。

  

ですのでリスニング力はある程度は伸びることも期待できますが、スピーキング等の伸びはあまり期待できないのが実情です。

 

また特に初・中級者にとっては、疑問点を英語で質問することは難しく、また出来たとしても、英語での説明を理解することは容易なことではありませんので、わかったふりで終わってしまうことが往々にして見受けられます。

 

それと、これはどのようなレベルにおいても言えることですが、スピーキング力を高めるためには、受講生が英語にできない表現を、その場ですぐに適切な英語に直してあげられることが必須ですが、肝心の日本語が分からないと、もちろんそういったことも期待できません。

 

またネイティブ講師は、幼いころから自然に英語を身につけていますので、文法を踏まえての論理的な説明ができず、何を質問しても「こう言う・言わない」だけに陥りがちです。  

 

自国語として自然に身に付けた言語は、たとえ学校で文法を学んだとしても、すぐ忘れてしまい、なかなか論理的には説明が難しいものです

  

ですが言葉を自然に吸収できる年代の子供ならともかく、大人は理論的に納得しないと、なかなか身に付かず、また応用もききません。

 

ですから本気で英語力を伸ばそうとするなら、論理的に日本語で説明でき、また細かい点も日本語で質問が可能な、日本で英語を身に付けた日本人バイリンガル講師の方が適切なのです。

 

また、これは外国人が日本語を学ぶときにも同じことが言えます。巷の日本語学校では、ダイレクトメソッドと称して、ほぼ日本語のみで教えていますが、英語とは全く違う言語である日本語は、母国語、あるいはよく理解できる言語で説明されたほうが呑み込みが早く、格段に早く習得できます。  

(こちらでは、英語を駆使した日本語レッスンも可能です)

 

また多くの場合、英語ネイティブ(あるいは外国人)講師の場合、英語を教えたくて教えているという講師はごく少数です。

 

ネイティブ・あるいは英語を話せる外国人にとって、日本で一番簡単にゲットでき、報酬のいい仕事が、英語講師ですので、英語を教えたいからというより、生活のためにこの仕事を選んだというケースが、ほとんどで、また外国人講師の場合、突然辞めたりといったトラブルは後を絶ちません

 

ネイティブ講師に「英語教えるの、楽しい?」と聞くと、たいてい「そうだといいんだけどね…」という答えが返ってきます。 

 

ですので、彼らの指導に教え方の工夫や熱心さは、通常期待できないのです。

 

またネイティブ講師の場合、生まれた時から自然に英語を身につけているために、英語の勉強の仕方というものが分からなく、効果的な勉強方法を指導できず、真剣に英語力アップを目指す方にとっては、この点においても不適当と言わざるを得ません。

  

(幼少の頃を英語圏で過ごした帰国子女も、この意味ではネイティブ講師と同じです)

 

前半・私・網本、後半・ネイティブのコースを受けられた受講生の方々からは「ネイティブより 断然私(網本)の方がほうがよかった」というお声をたくさんいただいており、また開始以前は「2期からはネイティブ講師を」と希望されていた受講生の皆様からは、1期終了後、全員「2期もやはり、また網本で」とうれしい変更・指名をいただいております。

 

もちろん日本人講師でも、充分な英語力がない、とんでもない講師も往々にして見受けられますし、これは私も普段よく嘆いていることではあります。

 

結局、これまでどうやって英語を習得したのか、また、実力・研修実績を充分にチェックして選択することが、英語をマスターしようという方々の真の英語力アップにつながると言っていいでしょう。